2013年10月23日水曜日

マイクについて。

巷の「マイクの使い方がヘン」
アカペラに限らず、アマチュア(シロート)の歌い方で気になっている事が、「マイクを握ってないもう片方の手の行方、収まり場所」だ。
どうも意味があるように思えない「おなかに手を当てて」歌う(腹筋の張り具合を確認するためにやっている訳ではなかろう)、「不自然に片手をあげて歌う」のがどうもコドモっぽさというかシロートっぽさを感じてしまうのだね。

マイクが無かったり、マイクスタンドを使った場合は一体どうするつもりか、と聞いてみたい。意地悪すぎるかね。きっと手の置き場がないんだろね。でもそういえばJ-Pop女性の歌い方でもそんなの多かったかもね。あれが原因かもね。でもさ、あんなのをロールモデルにしちゃいかんと思うよね。あれを素人がやると自信無い感じが却って強調されてるように見える。もっと視野を広げて、歌唱映像みて研究したらいいんじゃないかね。
 そういや焼き鳥屋でMATRIXがナマ声ライブをした時、大根とか人参を握って歌った。

ステージでのマイクについて。

「マイクの先っちょに向かって歌う癖」
今のボーカルマイクってのは大体が握るために作られたハンドマイクだから、正面から歌わないと「気が済まない気分にさせる」格好をしている。「アフォーダンス」っやつだな。勿論それは使い方として正しいんだけど、実際には超単一指向性でなければ「昔風に、数人で1本のマイクを使う」事が可能である。歌う側として、マイクの向きを気にせずに歌えるというのは僕にとっては実は重要なんだ。
しかし実はこれはダイナミックマイクの話であって、今もコンデンサーマイクの多くが「マイクの先っちょ側からでなく、横方向から歌う」構造になっているんだ。以前、ヒトのライブを見てて、そのマイク構造を知らない演奏者が、ステージ上でマイクの先っちょ側を楽器に「向け直している」のを見て笑ってしまった。それくらい、マイクは「先っちょ側を口(楽器)に向けて使うもの」と思われている。

1968年前後のグループサウンズ時代を思い起こすと、現在の形状のハンドマイクは殆ど使われて無かった。多分、酷使に耐える国産品がまだ殆どなかったせいだろうが、ゼンハイザーとかAKGとかをジュリーもショーケンも使ってたね。それらはいわゆる「観光バスのバスガイドさんが使うスタイル(カールコードじゃないけど)の、マイクを下から持つタイプ」だったんだ。今の人達は、あの形のほうが「歌ってる人の顔が見える」って考えないのかなぁ。


「MATRIXで使ってる主なマイクの種類」
RODE M1:各人の個人持ちマイク。ライブでも使ってます。リハーサルスタジオの備え付けマイクは臭うし(それだけこっちも臭いと唾液を付けてるんだろうが)、キャノンコネクタのツメ穴が甘くなって外れやすくなってたりで、我慢ならなくなってきたから買ったもの。
SM-58にしなかった理由は、「人と同じものはできるだけ使いたくない」という私の身勝手。さりとて音響特性が違いすぎるものをライブハウスにお持込むとPAさんから嫌がられるので選んだ結果がコレ。
またOM-3とかのAUDIXにしなかった理由は、握り手部分の形状が特殊で握りにくいし、ライブハウスに持ち込んでスタンドに付けて使おうとすると、「専用マイクホルダーの持参が不可欠」なため。
あれれ、音響特性については何も書いてないですね。それを細かく言う程の歌唱スキルは持ってません私(苦笑)。

SHURE 55SH:ガイコツマイクと言われているシロモノで、正真正銘、スタンドむきの形状。使い勝手がとても気に入ってます。欠点は「手持ちすると重い」。僕はMATRIXを「スタンドマイクで歌うバンド」(=マイクなしの場合での歌い方を変えずに済む)としたかったので、これを選んだのですが、すぐスタンドから外して手持ちできる「アダプタ」も付けてます。http://www.tamadrum.co.jp/japan/products/microphone/acce/images/TQR38-use.jpg

その他、オーディオテクニカのマイク(×5本)、この会社のマイク開発技術者:A君から貰った、既にディスコン品。、あと宴会用に使うために買った、べリンガーのマイクセット(6本)とかもあります。


「ステージでは音響機器は鬱陶しい必要悪」
そもそも「ステージ上でマイクは鬱陶しい存在であり、ケーブルも鬱陶しい、マイクスタンドも鬱陶しい」、と考えています。

マイクは大人数への拡声上、やむをえないから使うものだと思う。マイクケーブルは、マイクの構造上「握るとケーブルの先が客側を向いてブラブラ垂れ下がる」のが鬱陶しい。何とかならんのか。(しかしワイヤレスを買うカネはない)

マイクやマイクケーブルの存在感を消せる「ヘッドウォーン/ヘッドセットマイク」も気になるけど、あれは歌っている際、「マイクとの距離を自分でコントロールできない」んだよね。裏方オペレータを常時引き連れているならこれも可能だろうけど。

マイクスタンドは、ブームスタンドはそもそも視覚的存在として鬱陶しいので、「立って歌う」事に特化すれば直立型スタンドがいい。ブームスタンドは、ステージ上の見てくれを想定して作られていない実用商品である。直立スタンドは脚サイズも小さいから、自分の足がぶつかりにくい。但し殆どのライブハウスでは直立型を置いてないので、55SHを持込む際は、自前のマイクスタンドも持込む事になる。

そんな事からも、僕らが歌う上で、キャノンコネクタ端子がマイク本体の真下にあるのでケーブル始末が良く、マイクピックアップがトンがった先っちょ側でなくヨコ面についてて、3人くらいで集まって歌っても違和感を感じにくい、それは「55SH」しかないでしょ、というのが私の持論。但し、あのマイクは口をぎりぎり付けて使うものみたいだから、必ずしも僕らの使い方がそのマイク特性を生かしてない、かとも思うけどね。

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